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しかし、次の言葉は少し声を落としたものだった。
「……実は、しおん様にぜひご相談したいことがございます」

「なんだ？」
「……の弱い二十歳の娘がおりまして……😫」

商人の表情には、明らかな困惑が浮かんでいた。
「年齢は若く、しかも純血ですので本来なら価値があるのですが……どうにも身体が弱く、働き手にならずに困っております。銀貨五枚まで値を下げても買い手がつかず……。もししおん様が気に入ってくだされば、半額でお譲りいたします😓」

しおんは顎に手を添え、しばし考え込む。
「……実物を見てから判断させてもらおう🤔」

「かしこまりました🙇🏻」
商人が手を叩くと、奥の扉から一人の少女が連れてこられた。

年齢は二十歳。だがその姿は、同年代の凛や千夏とは比べものにならないほどやせ細っていた。
頬はこけ、肌は青白く、何度も小さな咳をこぼす。立っているのがやっとの様子で、生気が薄い。

「……これが、その子です」
商人は肩を落とすように言った。

だが、しおんはじっと彼女を見据えた。
細い手足、弱々しい身体。だが――目の奥に、かすかな光が宿っていた。
その光を、しおんは見逃さなかった。

「……磨けば化ける。可愛くなるな😏」
低く呟いた声に、商人の目が驚きで揺れた。

「……しおん様……？」
「銀貨四枚で買おう👌🏻」

一瞬、沈黙が落ちた。
次の瞬間、商人の顔がぱっと明るくなり、深々と頭を下げる。
「ありがとうございます！　本当に……ありがとうございます🥹」

彼は少女を引き下がらせ、急ぎ準備を整えるため奥へと姿を消した。

──その間も、ソファに眠る凛と千夏は、まだ気づかない😴
次に目を覚ましたとき、主人の傍らには新たな仲間が増えていることを、夢の中の二人はまだ知らなかった――。