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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第39章 それぞれの一日

水音に包まれる噴水の前で、凛・千夏・花香の三人が並んで立っていた。
花香は両手で大切そうに、新しく手に入れた茶色のヘルメットを抱えている。

そこへ、しおんが歩み寄った。

「……自分で稼いで買ったんだな」
優しく目を細めるしおんの声に、花香はぱっと顔を輝かせた。

「はい! 初めて自分の報酬で……すごく嬉しいです😊」

しおんは頷き、凛と千夏へと視線を移す。
「花香をしっかり支えてくれて、ありがとうな」

「しっかりサポートしましたよ〜🙌🏻」
「花香ちゃん、すっごく頑張ってましたよ👍🏻」
二人が笑顔で返すと、花香は照れくさそうに肩をすくめた。

「――そうだ、今日はみんなに渡したいものがある😉」
しおんは三人を噴水近くのベンチへ座らせ、包みを取り出した。

まず花香へ差し出したのは、茶色の水着。
「凛と千夏とお揃いだ。……遅くなってすまないな」

「……! ありがとうございますっ😆」
花香の頬が赤く染まる。
(この前二人が水着を着て川の依頼をしていたとき、羨ましいなって思ってた……。お揃いだなんて、本当に嬉しい……)

続いて三人へ渡されたのは、マフラーと同じシリーズの耳あて。
「マフラーだけじゃ冬は寒いだろうと思ってな。防寒は揃えておきたかった❄️」

「わぁ……可愛い!」凛が嬉しそうに頬へあてる。
「私たちのことをきちんと考えてくださり……ありがとうございます☺️」千夏は深々と頭を下げた。

さらに、艶やかな黒のレースニーハイが包みから現れる。
「女はレースが好きだろう? お揃いで履けば、きっと似合うと思ってな」

「可愛いです……!」千夏はにこにこ顔で抱きしめる。
花香は指先でそっと触れ、頬を染める。
「こんな大人っぽいデザイン……私に似合うかな……でも嬉しいです///」

最後に、三足のパンプスを渡した。
「スニーカーだけじゃ、おしゃれをしたいときに困るだろう。……色はお前たちのものに合わせてある」
凛は水色のパンプスを見て、目をキラキラと輝かせる。
「靴さえ与えられなかった私が……パンプスまで履けるなんて……😭」
千夏と花香も、それぞれ紫と茶色のパンプスを抱きしめ、声を揃えるように「可愛い……😆大切にします!」と喜んだ💜🤎

三人の瞳がきらめき、笑顔があふれる。
しおんはその光景を見て、胸の奥が温かく満たされていくのを感じていた。

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