『平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり』第8章「コツコツ稼いで、確かな一歩」　15ページ

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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第8章コツコツ稼いで、確かな一歩

朝、しおんは宿の食堂で朝食に舌鼓を打った。
テーブルに並んだのは、固めに焼かれたフランスパンのようなパンと、人参のような野菜をすり潰した甘みのあるスープ🥕。さらに、色とりどりの豆を煮込んだ煮物と、冷えたミルクのカップ。どれも素朴だが、栄養がたっぷりで腹を満たすには十分だった。

「……朝からしっかり食えるのはありがたいな😌」

食後、財布を確かめると、まだ目標の銀貨8枚――銅貨80枚には届かない。村づくりのために人を迎えるには資金が必要だ。気を引き締め、ギルドへと足を運ぶ。

掲示板の前でしおんは迷わず薬草採取を3件、鉱山採掘を3件選び取った。受付へ差し出すと、女性職員が微笑む。

「毎日コツコツと依頼をこなされていて本当にすごいですね。少しずつですが、冒険者ポイントも溜まってきていますよ☺️」

「冒険者ポイント？」しおんは首を傾げる。

「はい。依頼を達成するとポイントが加算されていき、その合計によってランクが上がる仕組みなんです。ちなみに最初は全員Gランクからのスタートですが……しおんさんはこの調子なら、近いうちにFランクに昇格すると思いますよ」

「ランクが上がると何か良いことが？🤔」

「ええ、ギルドからのささやかなプレゼントもありますし、受けられる依頼の幅も広がります✨」

その説明に、しおんは小さく頷いた。資金稼ぎのつもりが、気づけば冒険者としての実績も積み上がっているのだ。