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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第15章 リュックの次は、ヘルメット!

鉱山に着くと、坑道には既に何人もの冒険者がいた。彼らの視線もまた凛に集まる。ロンパース姿の小柄な少女がツルハシを振るう姿は妙でありながら、あまりに愛らしく、そしてえろかった。
「ふっ……よいしょ……!」
凛は汗を滲ませながら小さなツルハシを振り下ろし、額を腕で拭う。その仕草に胸が上下し、ボンネットの下の頬は赤く染まっていた。

お昼になると、二人は鉱山の外に出て岩場に腰を下ろした。
しおんが用意していた細長い硬めのパンに、果物のジャムをたっぷり塗って差し出すと、凛は目を輝かせて両手でぎゅっと抱えるように持った🍎🍊

「……いただきますっ!」

端から小さくかじってもぐもぐと頬を膨らませる。口の端にジャムをつけたまま「美味しいですっ😋」と笑う姿は、まるで子供そのものの無邪気さだった。
しおんは苦笑しながら指でそっとその汚れを拭い取る。

「こら、口の周りにジャムがついてるぞ」
「えっ……! ご、ごめんなさいっ」
慌てて口元を押さえる凛。だがミルクを飲んだ後には白い跡が残り、またしおんに拭かれてしまう。

「……ふふ。ほんとに手がかかるな」
「ご主人様のせいです……美味しすぎるから……🥹」

無邪気な姿に、しおんは目を細める。
(……やっぱり、俺の自慢の子だ)

午後も二人は黙々と採掘を続け、夕方には依頼分をしっかりと掘り終えた。
ギルドへ戻って報告すると、しおんには五件分で銅貨二十五枚、凛には一件分で銅貨五枚が渡された。
「お疲れさまでした☺️」
受付嬢に微笑まれ、凛は受け取った銅貨を両手で大切そうに握りしめる。
「……また、自分で稼げた……嬉しいです😆」

その笑顔に、しおんは静かに頷いた。

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