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しおんは歩きながら、隣でルンルンと鼻歌まじりに歩く凛へと視線を向けた。
「……なぁ、凛。実は前から考えてたことがあるんだ」
「なんですか？🤔」
きょとんと首を傾げる凛に、しおんは少し真剣な声色で続けた。

「いずれ俺の村を作りたい。その第一歩として、この街から少し離れた森に……俺とお前の家を建てたいんだ。経費はできる限り抑えて、自分たちで組み立てたりもしながらな。その時は手伝ってもらうぞ😁」

凛は驚いたように目を丸くしたが、すぐに笑った。
「すごいです……！もちろん、お手伝いします😊」

その瞬間――。
空から豪快な声が響き、しおんだけの耳に届いた。

『ほぉ……奴隷の娘をここまで笑顔にするとは、見事なものじゃのう。ならば褒美に、家をひとつ授けてやろうか』

「……っ！」
心臓が跳ねる。しおんは心中で返した。
「本当に、いいんですか？」

『お主がこれからも奴隷を救い、笑顔に変えてゆくと約束するならばな。どうじゃ？』
「もちろんだ🔥」

『よかろう！』

雷鳴のような響きと共に呪文が唱えられ、しおんの脳裏に森の光景が浮かぶ。街から南東へ進んだ先――鬱蒼とした木々の間に、大きな家が忽然と姿を現していた。

『一階にはキッチン、リビング、ダイニングを備えておいたぞ。湯浴みのシャワールームとトイレも完備じゃ。二階には四部屋。お主の部屋は広めに作った。ベッドとクローゼット、本棚、机、それにミニテーブルも置いてある。残り三部屋は奴隷たち用じゃ。二段ベッドと簡単なクローゼット、本棚、ミニテーブルを用意してあるゆえ、六人まで住まわせられるぞ』

「……すごい」
思わず呟いたしおんは、胸の奥から熱い感謝をこみ上げさせた。
「ありがとうございます……🙇🏻」