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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第16章 秘密の力と新拠点

森に建てられた家の扉を開け、しおんと凛は中へと足を踏み入れた。
凛は目を丸くし、口元を両手で覆った。
「……わ、私の……家……? こんな日が来るなんて……😭」

声は震えていた。奴隷として過ごしてきた彼女にとって、“自分の家”という言葉は夢のまた夢だったのだ。

リビングには大きな七人掛けの木のテーブルが置かれていた。凛はそれを見て、そっと呟く。
「ご主人様……私と同じ境遇の子たちを救ってくださって……いつか、ここに仲間が増えるんですね」
しおんは微笑んで頷いた。
「ああ。そうなるだろう」

一通り部屋を見て回った後、しおんは凛の手を取り、瞬間移動で街へ戻った。
さすがに腹も空いていた二人は、そのまま宿屋の食堂へ向かう。

今夜の夕食は、野菜がごろごろと入った温かな雑炊。脇には新鮮なサラダと冷たいミルクが並ぶ。
「……美味しい……身体に沁みます……😋」
凛は嬉しそうに頬をほころばせ、スプーンを口に運ぶ。
しおんも頷き、雑炊を口にしながら言った。
「凛。明日の朝、この宿を出て森の家に移ろう。荷物をまとめておけ。あとでおばちゃんにお礼も言うぞ」
「はいっ。分かりました😊」

食後、二人は受付のおばちゃんに頭を下げた。
「本当に色々お世話になりました🙇🏻」
するとおばちゃんは、にこやかに手を振った。
「寂しくなるけど……食事だけでもしにおいでね😄」
その温かい言葉に、凛は小さく頷き、心の奥から「ありがとうございます🙇🏻‍♀️」を零した。

部屋へ戻ると、凛は自分の荷物をゾウのリュックに詰めた。
白いワンピース、ロンパース数枚、靴下、ボンネット、そして今日買ったヘルメット。
決して多くはないが、彼女にとっては大切な宝物だった😌

しおんもマジックバッグへと荷を収める。
やがて二人は灯りを落とし、並んでベッドに横たわった。

「……おやすみなさい、ご主人様……🌟」
「おやすみ、凛」

静かな夜。
新しい家での生活を思い描きながら、二人はすやすやと眠りについた😴

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