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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第17章 始まりの契約 〜千夏〜

奴隷商館の重厚な扉を押し開けると、すぐに奴隷商人が恭しく頭を下げて迎え入れた。
「しおん様のおかげで、当館の奴隷は“質がいい”との評判が広まっております。お客様も増えておりまして……誠にありがとうございます🙇‍♂️」

深々と頭を下げた商人は、顔を上げて尋ねる。
「本日も、新たな奴隷をご購入いただけるのですよね?」

「もちろんだ」
しおんの即答に、商人は嬉しそうに頷いた。

「それでは……おすすめの娘がおります。少々お待ちくださいませ」
そう言って奥へと姿を消したかと思うと、やがて一人の女性を伴って戻ってきた。

ボロボロの布を纏い、手足に鎖を繋がれた小柄な女性。
年齢は凛と同じ二十歳。胸は小ぶりなBカップ、身長は145cmほど。
怯えた瞳でこちらを見上げ、唇を震わせていた。

「こちらも純血の“賞品”にございます。現在、純血の商品はこの子一人だけでして……😏」
商人が誇らしげに告げる。

しおんはその女性をしばし見つめ、静かに言葉を落とした。
「……この子にする」

商人の目が喜びに細められる。
「本来ならば銀貨10枚のところ……先日のご購入以降、当館に多大なご利益をもたらしてくださいましたゆえ。今回も特別に、銀貨8枚で結構でございます」

「感謝する」
しおんは迷わず頷き、銀貨8枚を渡した。

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