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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第23章 魔道具、誕生

しおんは自室の机に、完成したばかりの三本の魔道具を丁寧に並べた。
魔道具の素材は柔らかい魔導樹脂。芯に埋め込んだ魔力石がわずかに光を放ち、かすかな振動を伝えている。魔法を使えない者でも、石に蓄えられた魔力を糧に自動で動作する仕組みだ。

「よし……これでひとまず完成だ👍🏻」
しおんは腕を組み、満足げに頷くと、隣の部屋にいた凛と千夏を呼び寄せた。

二人が入ってくると、机の上の“見慣れない物体”に視線を奪われ、思わず顔を見合わせた。
「ご主人様……これ、いったい……?😳」
「なんだか、不思議な形ですね……🧐」

しおんは落ち着いた声で言った。
「これは魔道具だ。お前たちに試してもらう。……説明するぞ」

しおんは一本を手に取り、淡々と語り出す。

「まず直径だが、基準は人間の男性の平均的なサイズに合わせてある。理由は二つ。
ひとつは“違和感が少なく安全”だから。もうひとつは“平均を基準にすれば個人差に対応しやすい”からだ。
そこから細めと太めを加えて、三段階にした。標準、入門、高刺激――そういうわけだ」

次に、指先で長さを示す。
「長さも変えてある。短いものは初心者向けで浅い位置の感覚を確かめる用途。長いものは深部まで届き、別の刺激を与える」

さらに三本を順に持ち上げる。
「そして角度と形状。一本目は真っすぐで基礎を体感するため。二本目はわずかに湾曲し、内部の敏感な部分を狙いやすい。三本目は表面に微細な突起を加えてある。これは内部で擦れる感覚を増幅させる仕組みだ」

論理的に整理された説明を終えると、部屋に静寂が訪れた。
凛と千夏は真剣に聞いていたものの、やがて揃ってぽかんと口を開ける。

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