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鉱山の昼休み。
凛と千夏はツルハシを壁に立てかけ、持ってきた果物とジュースを並べて小さな食卓を作っていた。汗を拭い合いながら笑い合う二人は、まるで姉妹のようだ。

そこへ、後からやってきたしおんの姿を見つける。
「ご主人様😆」
ぱっと立ち上がった二人が、嬉しそうに駆け寄ってきた。

「お前たち、よく頑張ったな」
しおんは微笑むと、マジックバックから包みを取り出した。
「千夏。注文していたロンパースと靴、それに靴下が出来上がっていた。お前のだ」

「わ、わたしの……服……✨」
差し出された包みを抱きしめ、千夏は信じられないように目を瞬かせる。これまで他人の手渡しの布しか持ったことのない彼女にとって、それは“初めての自分の衣服”だった。

「それだけじゃない。二人にプレゼントがある」
しおんが続けると、凛と千夏の視線が一層輝く。
「今年の冬に使うマフラーを買った。早めに用意しておいて損はないと思ってな。凛には水色、千夏には紫だ」

差し出された毛糸のマフラーを受け取り、二人は同時に声をあげた。
「わぁ……🩵💜」
その場でくるくると巻き付け、顔を寄せ合って跳ねる。
「すごい！ ふわふわ〜！」
「紫……わたしの色だ……！ 本当に嬉しい……！」

幸せいっぱいに弾む二人。その光景を、周囲で昼食をとっていた冒険者たちは悶絶するような眼差しで見ていた。

「おい……なんで奴隷があんなに可愛いんだよ……😮」
「俺らだって可愛がりたいのに……紋章があるから指一本触れられねぇ……」
「ずるい……羨ましすぎる……🤬」

嫉妬混じりの囁きが次々に漏れるが、しおんは意に介さず二人を見守っていた。