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薬草採取を終えたしおんは、袋いっぱいの薬草を抱えてギルドへ戻った。受付嬢に依頼分を手渡すと、彼女はにこやかに笑って「三件分、きちんと受け取りました。ありがとうございました。またよろしくお願いします😊」と言葉を添える。

小さく会釈をして銅貨を受け取ったしおんは、胸の中で安堵した。大金ではないが、暮らしていくには困らないだろう。鑑定スキルがあれば薬草の見分けに苦労はなく、最低限の生活費なら容易に稼げる。派手さはなくとも、この世界でやっていくには十分だと感じた。

腹が空いてきたので、昼食をとることにした。街を歩いていると、香ばしい匂いに足を止める。屋台で串に刺さった肉がじゅうじゅうと焼かれていた。何の肉かは分からないが、見るからに旨そうだ。銅貨を数枚払い、焼き鳥のような串を受け取る。

近くの噴水に腰かけてかぶりつくと、香ばしい焦げ目と肉汁が口いっぱいに広がった。スパイスが効いていて噛むほどに旨味が滲み出す。見知らぬ肉なのに、不思議と馴染む味だった。口に合わなかったらどうしようと内心では不安もあったが、その心配は無用だったと知り、しおんは自然と笑みを浮かべた😋

異世界の空気と、異世界の食事。ゆったりとした昼のひとときに、彼はようやく「この世界で生きていける」という実感を深めていった😌