先パイ、これは恋ですか?
第16章 メインイベント
こうしている間にもみみが危ない。どうしたら。
私が必死になって考えている時でも蓬は笑っている。
時間が…。無い……っ!
「志音♪相当苦しそうだね??ふふっ。
行かせて欲しい??」
!?
そんなの……。
「当たり前だ。」
冷静にかつ憎しみも込めて言い放つ。
ふと、蓬が静かになる。
「…………。」
「………………。」
沈黙。
何を考えているんだ。
急に喋らなくなった。
この時間すら惜しい。
抵抗するもかなうはずない。華奢な体つきなくせに、男だと思いしる。
「志音は、どうしても行きたい?」
やっと口を開いたと思ったら、またこの問いか。
今度はしっかり言い放つ
「当たり前だ!!」
「ふーーん……。なら。
今ここで、俺にキスしてくれたら、行かせてやるよ。」
「っっは!?」
何を言い出すかと思ったら……。キス??
何のつもりだ…。
「別にしなくても良いから♪桜乃んとこには行けないけど??」