俺を好きだと言ってくれ
第2章 *出逢い..
「…か…神崎くんは……?」
「由紀の講義が終わるからって帰った。
んで、俺に美優が目を覚ますまで看病を頼む、とさ。」
「……そっか…………」
「大丈夫か?
軽く2時間は寝てるぞ」
「嘘…!!!」
カーテンの隙間から見た外は真っ暗で、
「ほれっ」
モッチーに見せられた時計は7時を回っていた。
「…ごめんね………」
「なんで美優が謝るんだよ(笑)
悪いのは玲央なんだから。
……まぁ、あいつはあの性格だから帰ったけど。俺が明日きつーく叱っとくから。」
「い…いいよ…!
大丈夫だから…!」
ただでさえ嫌われてるのに、これ以上嫌な印象を持たれるのが怖かった。
次はサッカーボールじゃ済まないかもしれない。
「帰れる?」
「あ…うん……」
「ちょい待ち!
日直の先生に言ってくるわ。」
「あ、ごめんね…!」
私の声が届く前に保健室から出て行ってしまったモッチー。
いつだってフットワークが軽い―…