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空と海

第2章 第二章

いつもと同じ時間に電車に乗り、いつもと同じ講義をうける。


起きてから1時間も経ってない頭は、まだまわってなくて、ふぁ、と電車の中であるのに豪快なあくびをした。

「あくびするなら口くらい押さえなよ」

不意に、後ろから苦笑混じりの声が聞こえ、あたしは後ろを向く。


「架夏、おはよ」
へらっと笑って声の主の名前を呼ぶと、まだ苦笑しながら
「おはよ」と返してくれた。


「あんた、ほんとズボラ」
あたしを見ずに、流れる景色を見ながら、架夏がいうから、
「どこがぁ?」
あたしは架夏を見ながら言った。

「人前で恥ずかしげもなくあくびするとことか…」

まだまだあるよ。と、数えながら例をあげだした友人に、
「もういいよ」
とけらけら笑いながらストップをした。


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