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第9章 捕食者

命の危機を感じながら走ると疲れはあまり感じない、と言うことを今日一日で竜崎は実践で学んだ。

すぐ後ろまで酒守が近づいているのではないかと恐怖に駈られる度、竜崎は更に速度をあげる。

振り返らずにひたすら竜崎は走った。

どれくらいの時間走ったかも、もはや竜崎にはわからなかった。

あまりに夢中に走り過ぎ、竜崎は足を絡めて前向きに派手に転倒する。

慌てて立ち上がろうとした竜崎は、目の前にあった草の匂いを嗅いで少し落ちきを取り戻す。



カサカサ……


落ち着くもつかの間、何者か草の葉を揺らしながら近づいてくる気配を感じる。

竜崎はゆっくりと中腰になり、近づいてくるものに備え、ナイフを構えた。


竜崎は草むらに神経を集中させ、相手の出方を待つ。


ザッッと音を立て相手が一気に飛びかかってくる。

竜崎は素早く飛び掛かってきたものをかわした。

竜崎が素早くかわしたことで飛び掛かってきた相手は体勢を崩す。


その一瞬の隙を突き、竜崎は素早くその人物の背後に回り、腕の間接を決めて頸元にナイフを当てた。

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