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第9章 捕食者
「佐橋か……」
自分に襲いかかってきた相手が同じ赤組の佐橋とわかり、竜崎は腕を解きナイフをしまう。
「竜崎か……」
敵であれば殺されていてもしょうがない体勢に持っていかれた佐橋は気まずそうに呟く。
「お前は本当に腕がたつな。まだゲーム初心者のくせに落ち着いてやがる。
それに動きも素早いし力も強い。末恐ろしい奴だ」
佐橋は日本刀を鞘にしまいながら竜崎の対処を誉める。
「あんたに誉められると気味悪いな」
「それよりなんであんなに走っていた?無用心過ぎる。
それに一緒のはずの小澤は……」
「襲われてはぐれた。恐らくは小澤はもう、生きてはいまい」
「……そうか。どこでだ?」
「崖で襲われた」
「奴ら意外に展開が早いな。こちらの動きを読んだかのような手際のよさだ。
我々も急がねばならない」
小澤がやられたことに関して佐橋は「そうか」の一言で終わらせる。
彼らには仲間意識や友情などがないことくらいわかっていた。
わかってはいるがそれでも一歩間違えば殺されていたのは自分だったと考えると、竜崎は腹立たしいものを感じずにはいられなかった。
自分に襲いかかってきた相手が同じ赤組の佐橋とわかり、竜崎は腕を解きナイフをしまう。
「竜崎か……」
敵であれば殺されていてもしょうがない体勢に持っていかれた佐橋は気まずそうに呟く。
「お前は本当に腕がたつな。まだゲーム初心者のくせに落ち着いてやがる。
それに動きも素早いし力も強い。末恐ろしい奴だ」
佐橋は日本刀を鞘にしまいながら竜崎の対処を誉める。
「あんたに誉められると気味悪いな」
「それよりなんであんなに走っていた?無用心過ぎる。
それに一緒のはずの小澤は……」
「襲われてはぐれた。恐らくは小澤はもう、生きてはいまい」
「……そうか。どこでだ?」
「崖で襲われた」
「奴ら意外に展開が早いな。こちらの動きを読んだかのような手際のよさだ。
我々も急がねばならない」
小澤がやられたことに関して佐橋は「そうか」の一言で終わらせる。
彼らには仲間意識や友情などがないことくらいわかっていた。
わかってはいるがそれでも一歩間違えば殺されていたのは自分だったと考えると、竜崎は腹立たしいものを感じずにはいられなかった。