無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「そして今からは小石川篤弘の参加する『嘘つきゲーム』だ。私の予想では彼は大物になる」

「小石川、ですか」

「彼は常に冷静に判断する。若さや経験不足、人間の汚い本質をまだ知らないから判断を誤ることも見受けられるが小石川ならすぐに慣れるだろう」

「ずいぶんご執心ですね」

「まあな。私の見る目に狂いがないか今からのゲームで判断させてもらうよ」


壬生は自信ありげににやりと唇の端をあげて笑みを浮かべる。


壬生の内ポケットには小石川勝利を予想する投票券一千万円が丁寧にハンカチに包まれて収められていた。