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GAME

第2章 GAME開始、もしくはSLAVE開始

「驚かせてしまいすいません。私はスレイブ・ゲーム主催団体のレフリーを勤めさせていただきますケムリというものです」

ケムリと名乗ったその男はシルクハットを被り、真っ黒なタキシードに身を包んでいる。

えらく丸顔で体も比例するようにでっぷりと太っている。


「おま--」

「ストップ。ゲーム以外の質問は受け付けません。そしてゲームの質問はルール説明のあとからお願いします」

反論も疑問もあったが三人はケムリの言葉に従うしかなかった。


なぜならケムリはピストルの銃口を三人に向けていたからだ。


「ご協力感謝致します。この度はスレイブ・ゲームにご参加頂き、誠にありがとうございます。この脱出ゲームが皆様の最初のゲームとなりますね」

三人はピストルが本物なのかどうか真贋を見極めるようにそれを凝視する。

「ルールは至って簡単。これから皆様をとある廃工場にお連れ致します。
皆様は案内された部屋からその灰工場の正面出入口まで脱出して頂ければいいだけです」

一旦少しの間を置いて、ケムリの説明は続く。

「ただし皆様以外にも参加者の方がいらっしゃいます。
その方たちより先に正面出入口にたどり着いたら勝者となり賞金一万円を手にすることが出来ます。

また唯一のルール違反は正面出入口以外のところから廃工場を出ることです。
例えば窓から逃げるとかがこの行為に当たります」

「ルール違反者へのペナルティは?」

小石川篤弘が質問する。

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