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第4章 脱出不可能


「一万円は俺のもんだぜ!ひゃっはー!」

今さらどうでもよい一万円のことをことさら喜ぶような口調で竜崎一司が叫びながら走り出す。


「ずるいよ一司!」

ほのかもふざけて追いかける。


やっと終わるという安心感で二人とも開放的な気分になっていた。


その光景を見て微笑んでいた小石川篤弘は突然顔をこわばらせ叫んだ。


「待てっっ!二人とも止まれ!!」


突然の小石川の緊張した叫び声にほのかは急停止する。

しかし竜崎は無視して勢いよく開け放たれた扉から飛び出してしまった。

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