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姉とのこと

第3章 小学生の時に僕は・・・

さすがに困ったことになった。
父親は当然パンツもパジャマも
着ていると思っているのに,
実際にはパンツはキレイで
シーツが汚れているのだ。

もうこれはどうしようもないので
姉のシーツと弟のシーツを取り替え
起きたらパンツを脱いでいて
こんな事になっていたことにしよう
ということになった。
もちろん姉の発案である。

いささか不自然な作戦だが
二人で寝ていることは
隠さなくてはいけない。

正一はパンツとパジャマを着ると
まだ寝ている父親に夢精した事を
報告しにいった。

「お!正一も大人になったかぁ」

と父親は飛び起き,
「パンツは大丈夫か?」と
聞いたきたので作戦通りに

「なんかパンツ脱いでて
 シーツが汚れてる」

と告げたがバレやしないかと
オドオドとしていると

「なんだそうか。
 じゃあ洗濯しないとな」

と意に介さない様子で
いそいそと姉が寝たふりをしている
子供部屋に上がっていき,
2人の会話を聞いていた母親は
寝たままニコニコしていた。


父親はそ〜と子供部屋に入ると
二段ベッドの上段のシーツを観て

「これか〜」

と,ささっとシーツを丸めた。
姉が起きたふりをして

「な〜に?」

と,いささかわざとらしく聞くと

「いや。なんでもないよ。
 正一,行くぞ」

と正一を連れて出ていった。
どうやら作戦は成功したようで
恵美はホッと胸をなで下ろした。

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