姉とのこと
第14章 高校生の時の姉は・・・
そして地域がら小学生の時に山崎が恵美に
ケンカで2回負けている事が伝わっていたり
山崎が恵美に敬語を使い「恵美さん」と呼び,
山崎の事を「やまちゃん」と呼ぶ事で
二人が付き合っているのではないかとか
実は恵美がこの高校の裏番なのでは?という
根も葉もない噂まで立っていた。
正一には二人が付き合っているという
噂は内心面白い物ではなかったが
山崎の人柄は嫌いではなかった。
山崎も恵美の弟と言うことで
目をかけてくれているし姉の事を訊いても
好意はもっているが恋愛の対象ではないと
明確に否定されていた。
入学して半年くらいしたある日,
昼休みに体育館脇の自動販売機の所で
山崎とばったり顔を合わせた。
「あ,山崎さん」
「お,正一。良いところで。
恵美さん見なかったか?」
どうやら生徒会の関係で伝言があるらしい。
「姉なら・・・あそこに」
たまたま姉が数人の女子と
次の体育の授業で使うらしい
重そうな高飛び用の大きなマットを
運んでいるのが目に入った。
同じく恵美も正一達に気づいたらしく
「おおい!やまちゃーん!正一!
運ぶの手伝ってー」
と声を掛けてきた。
山崎も正一も上履きではあったが
仕方ないと校庭に出て手伝うことにした。
女子二人は他の道具を取りに戻り
姉ともう一人の女性の先輩と四人でマットを
所定の位置まで運んだが,やはり姉の友人達は
同学年の山崎を敬遠しているように
正一には感じられた。
「ふう。やまちゃん,助かったわ~。
やっぱり男手があると楽ね~」
「いえ。大したことないんで」
「おれは?」「あ,正一もさんきゅー」
そこで山崎は恵美に放課後に生徒会の
会議が入った事を伝え
その場を去ろうとした時に他の二人が
器材を持って到着した。
「やまちゃん。ちょっと
ブレーンバスターかけてよ。
こう,グワーと」
とマットに向かって投げる仕草をした。
「ちょっと恵美ぃ」
友人の一人が慌てて恵美に声を掛けた。
「いいっすけどブレーンバスターですか?」
「うん。垂直落下式じゃなくて
大きな弧を描くやつ」
恵美は髪を束ねると
ポニーテールにまとめていた。
「じゃあ・・・いいっすか?
よ!」
山崎は恵美と組み合うと軽々と抱え上げ
恵美は山崎の肩の上で綺麗に倒立をしてみせ
そのまま弧を描いてマットに倒れ込んだ。
ケンカで2回負けている事が伝わっていたり
山崎が恵美に敬語を使い「恵美さん」と呼び,
山崎の事を「やまちゃん」と呼ぶ事で
二人が付き合っているのではないかとか
実は恵美がこの高校の裏番なのでは?という
根も葉もない噂まで立っていた。
正一には二人が付き合っているという
噂は内心面白い物ではなかったが
山崎の人柄は嫌いではなかった。
山崎も恵美の弟と言うことで
目をかけてくれているし姉の事を訊いても
好意はもっているが恋愛の対象ではないと
明確に否定されていた。
入学して半年くらいしたある日,
昼休みに体育館脇の自動販売機の所で
山崎とばったり顔を合わせた。
「あ,山崎さん」
「お,正一。良いところで。
恵美さん見なかったか?」
どうやら生徒会の関係で伝言があるらしい。
「姉なら・・・あそこに」
たまたま姉が数人の女子と
次の体育の授業で使うらしい
重そうな高飛び用の大きなマットを
運んでいるのが目に入った。
同じく恵美も正一達に気づいたらしく
「おおい!やまちゃーん!正一!
運ぶの手伝ってー」
と声を掛けてきた。
山崎も正一も上履きではあったが
仕方ないと校庭に出て手伝うことにした。
女子二人は他の道具を取りに戻り
姉ともう一人の女性の先輩と四人でマットを
所定の位置まで運んだが,やはり姉の友人達は
同学年の山崎を敬遠しているように
正一には感じられた。
「ふう。やまちゃん,助かったわ~。
やっぱり男手があると楽ね~」
「いえ。大したことないんで」
「おれは?」「あ,正一もさんきゅー」
そこで山崎は恵美に放課後に生徒会の
会議が入った事を伝え
その場を去ろうとした時に他の二人が
器材を持って到着した。
「やまちゃん。ちょっと
ブレーンバスターかけてよ。
こう,グワーと」
とマットに向かって投げる仕草をした。
「ちょっと恵美ぃ」
友人の一人が慌てて恵美に声を掛けた。
「いいっすけどブレーンバスターですか?」
「うん。垂直落下式じゃなくて
大きな弧を描くやつ」
恵美は髪を束ねると
ポニーテールにまとめていた。
「じゃあ・・・いいっすか?
よ!」
山崎は恵美と組み合うと軽々と抱え上げ
恵美は山崎の肩の上で綺麗に倒立をしてみせ
そのまま弧を描いてマットに倒れ込んだ。