
夏、空。
第2章 何色
休み時間、彼の周りは男女で囲まれている。
そんなとき、彼がふと私を見た。
な、何?
なんで私なんか見るのかな。
「中島さんもおいでよ」
彼の言葉に耳を疑う。
それどころか何を言っているのか理解できない。
「中島さん、みんなで話そ!」
二度も中島さんと呼びかける菅原くん。
何か、変わるかもしれない。
今日は特別な日?
菅原くんに言われた通り、彼の席に行こうとしたとき。
「菅原くん、中島さんって全然喋らないんだよ」
「そーそー。いつも何考えてるかわかんないし」
「中島さんなんかほっといて私たちと話そうよ!」
