青春メモリー
第4章 光の中の少女と俺様(?)生徒会長
───あたしは全速力で下駄箱まで
走った。
あたしの身体に出たじんましんはまだ
消えない。
・・・び、び、びっくりしたぁ!
いきなり手にキスするなんて!!
何考えてんのぉぉ!?
・・・・・・いけない。
あたし転校決まってから取り乱して
た。
いつものあたしに戻らなきゃ。
男子に触られても逃げない。
冷静に・・・冷静に・・・。
そう。今までだって、やってこれた。
あたしはそう自分に言い聞かせた。
あたしは腕を見る。
もうじんましんは消えていた。
あたしはそのまま手を自分の頬につけ
る。
いつも冷え症で冷たい手が・・・今は少し
暖かかった。
「・・・・・・家族以外に誰かに触られた
の、初めて。男子のことはこわいの
に・・・・・・」
男子のことはこわいのに、手を触れて
もらえたことが何だか少し、嬉しかっ
た。
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