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青春メモリー

第5章 過去と未来、そして現在

あたしは寮の受け付けで自分の荷物が



戻ってくるのを待った。



しばらくすると荷物が届いた。



大きなスーツケースとボストンバック




持って帰ることが出来るか少し不安だ




あたしは荷物を受け取ると歩き出し



た。ボストンバックは予想以上に重




かった。



「・・・重い・・・・・・。」



タクシーでも呼ぼうかと思った直後、




あたしの目の前に車が止まった。




邪魔だな・・・。



あたしが車を睨みつけていると、中か




ら声が聞こえた。



「重そうな荷物だね。俺も今帰るとこ




ろだから乗せてあげるよ!」




・・・・・・うわぁ。チャラそう。




「いや、遠慮しときます。」




あたしはそのまま駅まで歩いた。



高校生にしては小さいあたしにはボス



トンバックがとても大きく感じた。




「ハァ・・・ハァ・・・。」



段々息が切れてきた。



もともと体力がないあたしはすでにフ



ラフラしていた。



ヤバい・・・倒れそう。



そう思った時、足元にあった何かに躓




いて転びそうになった。



「わっ!!!!!」



ドサッ



あたしは持っていたボストンバックを



落としてしまった。



ついでに、今ので足首をひねってし



まったらしい。



あたしの足首に鋭い痛みがはしった。



「痛っ!!」



あたしはその場にしゃがみこんだ。



ズキンッ



あたしはあまりの痛さに立つことが出



来ず、しばらくしゃがんだままだっ



た。



こんな道の真ん中で恥ずかしい。



あたしは下を向いていた。



すると、誰かがあたしに声をかけてき



た。

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