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青春メモリー

第6章 初めての友達

女の子達があたしに気づいた。




「うっわ!盗み聞きとか趣味悪!」




あたしは俯く。





だってその通りだし・・・。




「まあ、いいや。丁度いい。」





「?」





女の子達の意外な言葉にあたしは驚い




て顔をあげた。





「一ノ瀬君に手出さないで。一ノ瀬君




にもう近寄らないで。」





「えっ!?」




やだ・・・・・・初めて出来た友達・・・・・・。





「一ノ瀬君を傷つけたくないで




しょ。あんたと関わってたら、一ノ瀬




君がいじめの対象になるよ!」





「!!!?」




女の子達はそれだけ言うと教室を出て




行った。





あたしは生徒会室のドアの前まで行っ




た。




だが、入れない。




一ノ瀬君と逢うのが怖い。




傷つけてしまうのが怖い。




だから・・・入れなかった。




「ん?入んねーのか?」




あたしが立ち止まっていると、後ろか




ら声をかけられた。




あたしは振り返った。





「あっ!!」




目の前にはよく知る人物が立ってい




た。

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