ドエロイBL集!色んな所でやっちゃって・・・・
第17章 双子『響と智』の場合・・・
「なんだよそれ・・
俺は、ずっとお前に嫉妬して・・」
「知ってる。
智が俺の事嫌いなのも、俺に嫉妬してたのも・・
でもな、俺は俺で努力してた。
智の兄貴だから、なんでも智より優れてないといけないと思ってたし、智に負けたくないって思ってた。
いつもかっこよくてなんでもできる兄貴を演じてた。
そうしてたらきっと智は俺の事尊敬してくれるって・・
好きになってくれるって・・
そう思ってたんだ。」
「響。」
「でも違った。
俺が頑張れば頑張るほど、智は離れていった。
俺の事嫌いになっていった。
俺にはそれが耐えられなかった。
だから・・・
今日ここに来た。
智に、好きだって伝える為に。」
いつもとは違う、真剣な表情の響は格好良くて。
同じ顔なのに、俺とは全然違う人間みたいで。
「嫌われてるの・・わかってるくせに・・・
なんでわざわざ来んだよバカ。」
「それでも・・・好きだから。」
クッと背後から漏れた嗚咽。
思わず俺は後ろに顔を向けた。
ボロボロと大粒の涙を流しながら、響が好きだと呟く。
俺は体勢を整え、響の正面に座った。
響と向き合って話をするのは何年ぶりだろう・・そんなことを考えながら。
「泣くなよ。兄貴のくせに・・」
「ひ・・ひっく・・・」
本格的に泣くじゃくる響に俺はうろたえるしかなかった。
今まで泣いたところなんて見せなかったくせに・・
なんでこんな時に・・