魔境夢想華
第3章 交差する不安《凜視点》
でも何でだろう、あんなに大声出してたら普通なら注目浴びるだろうに、俺以外の奴らは全員、勿論橋本ですら反応がない。まるで何時もの日常のように受け流している。
そんな光景に唖然としている俺に、案内役も兼ねている橋本が俺の様子に気付き、説明を始めてくれた。
「あの人は槇村涼太(マキムラリョウタ)先輩。あの通り、かなりの大食いで校内でも有名人なんだぜ」
「え、先輩?」
俺は再度、橋本の説明に吃驚してしまった。
大食いってのも理由の一つだけど、それよりも先輩っていう方が驚きだ。
背はおそらく百六十も越してないんじゃないだろうか。それに大きな黒眼の瞳と上向きの鼻はどう見たって俺たちより年下じゃないかと思わせる。そりゃあ一個違いだけだから、そんなに変わりはないだろうけど、それでも落ち着きのない大食いが俺達より年上っていうのはちょっと反則だろ。
何よりもさっき、トイレでぶつかった岸谷先輩の姿が思い出して、余計に違和感を抱いてしまう。
つい信じられないと、大盛りランチをものすごい勢いで食べ始めた槇村先輩を凝視するように観察してしまう俺であった。
そんな光景に唖然としている俺に、案内役も兼ねている橋本が俺の様子に気付き、説明を始めてくれた。
「あの人は槇村涼太(マキムラリョウタ)先輩。あの通り、かなりの大食いで校内でも有名人なんだぜ」
「え、先輩?」
俺は再度、橋本の説明に吃驚してしまった。
大食いってのも理由の一つだけど、それよりも先輩っていう方が驚きだ。
背はおそらく百六十も越してないんじゃないだろうか。それに大きな黒眼の瞳と上向きの鼻はどう見たって俺たちより年下じゃないかと思わせる。そりゃあ一個違いだけだから、そんなに変わりはないだろうけど、それでも落ち着きのない大食いが俺達より年上っていうのはちょっと反則だろ。
何よりもさっき、トイレでぶつかった岸谷先輩の姿が思い出して、余計に違和感を抱いてしまう。
つい信じられないと、大盛りランチをものすごい勢いで食べ始めた槇村先輩を凝視するように観察してしまう俺であった。