テキストサイズ

パパはかわら版

第2章 パパはかわら版A

橋龍は、しばらくは納得できない顔をしていたが、情報集めを担当する手人の左吉を呼び止めた。

橋龍「悪いんだが、これを調べてくれるか。分かったら、私だけにいってくれ」
左吉「なんですか。女の子ばかりじゃないですか。芸者かなんかですか。それだったら、黄色い疑惑(平凡屋のタプロイド紙)の方へ頼んだらどうですか」
橋龍「芸者じゃない。知り合いで困っている人がいるんだ。大変だけれど頼むよ」
左吉「ほんとに人助けですか。悪い癖のほうなんじゃないですか」
橋龍「なにいってんだよ。女の身元調べてどうすんだ」
佐吉「困っている人って、親戚か何かですか。みんな子供なんですね」
橋龍「私のではないよ」
佐吉「そんなことはいっていませんよ」
橋龍「知り合いの女の子だ」
佐吉「そうですか。しかし、ここに横浜ってありますけど、これは相模でしょ。四谷と有楽町は調べられますけど、ちょっと横浜は無理ですね」
橋龍「そこを何とか、頼むよ。横浜は時間がかかってもいい」
左吉「私もやることありますから、一月はみてください」

橋龍は、これで頼むと、一分銀を2枚だした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ