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パパはかわら版

第5章 パパはかわら版D

橋龍は、夜遅くには家には帰ってきた。次の日の朝は、子供たちと一緒にご飯を食べた。いつもながら、うるさい食事で、橋龍は注意はしたが、それもいつもながら効き目はなかった。子供たちは寺子屋にいった。橋龍は書斎に上がって、読みかけの本を読んだ。子供たちは、2時限目も終わり、休み時間だった。

初江「やっぱり、直也君は、顔だけじゃないよね。頭もいいんだ。さっきの問題は難しかったんじゃない」
良江「初江さん、今のわかんなかったんですか。あれは簡単な問題でしたよ」
初江「あんたは、毎日勉強してるから分かるんでしょ。そんなの自慢になる」
良江「別に自慢なんかしてませんよ。ただ、初江さんでは釣り合いがとれなさそうですね」
初江「あんた、勉強できれば男が寄ってくるなんて思ってんの。バカじゃない。そんなの女の魅力になんかならないよ」
良江「いいんじゃないですか。そういってなにもしないのも。初江さんは、芋洗いにでもなるんですか。それとも、作る方ですか。私は働く女として、教養で身を立てます」
初江「何、私に芋だって言ってるの。その言葉は、そっくり返すよ。それに、教養で身を立てるだって、寺子屋の先生にでもなるつもり。全然、そんなのかっこよくなんかないよ」

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