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パパはかわら版

第6章  パパはかわら版E

次の日3人は、寺子屋で、休み時間にディズニー屋敷の話をしていた。

初江「ほんとうに、このままだったら、絶対いけない」
幸江「しょうがないんじゃない。仕事が忙しいっていってるんだから」
初江「そうはいかないわよ。ここまで来たらもう意地よ」
幸江「で、どうすんの」
初江「あんた、弥生さんの家知ってる」
幸江「ええ、知らないよ。でも、そんなに遠くじゃないんじゃない。あっちの、神社の向こうの方だって言っていたけど」
初江「なんだ、しってんじゃん。いって見ようよ」
幸江「やだよ、あっちのほうまで。だいたい、見つかるわけないじゃない」
初江「いってみなくちゃ分からないでしょ」
幸江「わざわざ、探しに行く必要ないと思うよ。きっと、そのうちくるもん。そのときにはなしすればいいよ」
勇作「ええ、なになに。どうしたの」
初江「なんだよ。あんたには関係ないよ」
勇作「なんですなあ、世知がない世の中で、寂しいことをいいますね」
初江「なにいってんだよ。もうあっちいけよ」
幸江「ディズニー屋敷の話してたのよ」
勇作「ああ、あそこね」
幸江「おじさんが連れてってくれないんだよ」
勇作「しょうがないよ。うちもだめだったね。親なんて子供のことなんか考えてないんだよ」

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