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パパはかわら版

第7章 パパはかわら版 F

良江「いよいよ、はじまりますね」
初江「そうよ。なんか緊張してきたよ」
幸江「うん、ここまでが長かったからね。うまいぐあいに、よくここまでこれたよ」
初江「そうでしょ。まあ、私にかかればね。運も良かったよ」
幸江「パパは今頃なにやってるかな」
初江「どっかのおんなでも呼んで、うまいことやってんじゃないの」
幸江「そうだね」
初江「私らが心配する必要ないよ。きっと向こうも心配してないよ。私達のことなんて」
勇作「しかし、君らもこんな幼稚なもの見てほんとうに楽しいのかい」
初江「そんなの見てみないと分からないわよ。あんた感動して泣いちゃうかもしれないよ」
幸江「そうよ。まだ泣き足りないでしょ」
勇作「ふざけんなよ。誰が泣いたんだよ」
初江「さっき泣いてたんじゃないの」
勇作「俺が、そんなはずないよ」
幸江「本当。私らに気使わせないでよ」
勇作「なにいってんだよ。君らが人に気なんか使うかよ」

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