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パパはかわら版

第7章 パパはかわら版 F

勇作はそういったが結局は、みんなで買い物をして帰ることにした。子供たちは、いらないとはいわれたが橋龍へのおみやげにミッキー饅頭を買ったが、こんなの喜ばないんじゃないとかいっていた。それ以外に自分たちのものも買った。しかしミッキー関連のものではなかった。ミッキーには少しさめてしまったようだった。ただ、友達のために、いくつかミッキー関連のものを買ったのだった。勇作は、公演に出てきた忍者のような集団と同じような、上着を買った。買い物は嫌だといった割には、うれしそうにしていた。そして、やっと、6人は、ディズニー屋敷を後にしたのだ。船乗り場まで10分ほど歩いて、そこでまた、待つことになったが、半時ほどで乗れるということだった。日はだんだんと低くなってくる時間だった。

一方橋龍の方はといえば、お昼には、弥生と外で食事をした。その後しばらく、2人でぶらついた。そして弥生は、行きつけの書の専門店で、3人の子供たちの道具を買った。橋龍は、そんなのいらないよといった。家が汚れるだけだからといったら、弥生はちょっとそれって、私を侮辱してるんじゃないという話になって、橋龍もしょうがないなといった。そして、川沿いを散歩しながら、長屋に帰ってきた。こういった時間を過ごすのは、子供たちが来てからというより以前からほとんどなかった。橋龍は、外で人とあうなんていうのは、なんかついででもなければなかなかしなかった。版説が終わった後とか、仕事のインタビューとかぐらいだった。なんか子供たちがきて、更にこういった時間を過ごすというのは、橋龍には不思議な感じだったろう。

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