テキストサイズ

パパはかわら版

第2章 パパはかわら版A

次の日の朝は、周りのざわつきで橋龍は、目が覚めた。しかし、あまりいい目ざめではなく、ここ最近頭を悩ます、あの連中の会話に、寝たりない状況で、起こされたといってもいいようなものだった。

初江「どうやらお酒飲んできたみたいよ」
良江「いつ頃帰ってきたんですか。私はすぐ寝てしまったので、気がつきませんでした」
幸江「すぐ寝ただけじゃなくて、最後まで、寝てたよ」
初江「あんたさあ、歯ぎしりすごいから、先に寝るのやめてよ。それに、寝言も多いし、寝相も悪い。夜目が覚めたら、あんたが乗っかってたよ」
良江「そんなに悪くありませんよ。寝相なんて。それに歯ぎしりなんてしてないと思います」
初江「あんた、わかんないのよ。寝てる間のことなんて誰もわかるわけないよ」
幸江「まあいいじゃない。私は気にならなかった。ぐっすり眠れました」
良江「ほら、初江さんは気にしすぎなんですね。寝返りを打ったとき、自分でどこかにぶつけたんじゃないですか。それを私のせいにするんですか」
初江「えええ、でも歯ぎしりはしてたよね」
幸江「うん、そうね。ちょっと恥ずかしい感じの」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ