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パパはかわら版

第2章 パパはかわら版A

幸江「私は、あまり買い物ってしたことないけど、ここは凄い高いねえ」
勇一「ええ、君らどこにいったの。通りに行って買おうとしたんじゃない。あんなところで買ったら、生活なんかいくらあってもできないよ。あそこは、贈り物をする人のために品物置いてあるんだよ。私が、教えて上げるよ」
幸江「ほんとうですか」
初江「よかった。じゃ行こうよ」
幸江「お願いします」

3人は、通りの向こうへ渡っていった。少し離れたところに、市場のようなところがあった。

幸江「ああここですかあ」
初江「ほんとだ。みんな買い物にきてる」
勇一「日本橋とかではね、通りに市場なんかないんだよ。ここだったら、何でも安く買えるよ」
幸江「ありがとうございます」
勇一「私も、晩ご飯の買い物しなくちゃ」
初江「ええ、お父さんが買い物するんですか」
勇一「そう、私ん家では、私が家のことをやっているの」
初江「ええ、それってどういうこと」
勇一「奥さんじゃなくて、私が家事をやっているということです」
幸江「すご~い。それじゃ、奥さんが働いているんですか」
勇一「そうですよ。うちの奥さんは、呉服屋で働いています」
幸江「へえ~、そうなんだ」

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