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パパはかわら版

第2章 パパはかわら版A

初江「それじゃ、料理なんかもするんですか」
勇一「もちろん、しますよ。まいにち」
初江「いいなあ、私ん家でも、やってほしいよね」
勇一「私ん家って、橋龍さん。それは無理だよ。橋龍さんは、忙しいでしょ。それに、君らのおじさんでしょ。私は、お父さんだから」
幸江「そうですよね。それでも、うちのおじさん、ほとんど家で食事作らないから、全部私達がやるしかないから、大変」
勇一「え、でも、君ら遊びに来ているだけでしょ。何日ぐらいいるの。2,3日」
幸江「え~と、何日」
勇一「だって、ずーっといるわけじゃないえしょ」
初江「あのね、ちょっと事情があって、しばらくの間いるんです」
勇一「事情って」
初江「そのあたりは、ごめんなさい」
勇一「そうだね。そんなこと、他人にはなすことじゃないね」
幸江「そのうち話します。いまは、ちょっと」
勇一「ああ、いいの、いいの。私は、そんな詮索好きじゃないから。事情はね、家庭それぞれ違うから、気にしないように」
幸江「すみません」
勇一「あー、この大根いいよ。これはとにかく、おいしいんです」
幸江「でも、私達大根なんて、ねえ、料理できないよね」
初江「そうね、私達ができる料理っていったら、おじやぐらい」
勇一「そう、それじゃどう、今晩うちにいらっしゃいよ。私と一緒に料理作ろうよ。教えて上げますよ」
幸江「え~ほんとうですか」

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