テキストサイズ

パパはかわら版

第2章 パパはかわら版A

勇一「もちろん、もちろん。こうみえても、私は、もともと料理人でした。うどん屋で働いていました」
初江「すご~い。それじゃ、おじゃましようよ。あ、でもパパがなんていうか、、」
勇一「え、パパ」
幸江「いや、うちのおじさんがねえ、なんていうか」
勇一「あ~あ、橋龍さん。そうだね。私も、立ち話をしたことがある程度で、それほど親しいというわけでもありませんが、私の奥さんが、呉服屋で何度かあったことがあるそうですよ」
初江「奥さんが知っているんだ。それだったら、大丈夫だよ」
幸江「そうね。お願いします」

3人は、買い物から帰ってきた。勇一と一緒に料理をする前に、買い物したものを、家に置くために、初江と幸江は戻った。そこに、朝から、落ち込んだままの、良江がまだふさぎこんでいたのだ。

初江「あれ、良江ちゃん。いたの」
幸江「いたのって、そりゃいるでしょ」幸江は、初江に、朝から落ち込んだままなんでしょ、といった具合の目配せをした。初江も、それに気がついた。
初江「なによ。ずっと落ち込んだまま」
幸江「もう気にする必要ないよ。パパも子供が気にする必要はないっていってたわよ」
良江「ええ、お父さんにいったんですか」
幸江「心配してたわよ。どっかいっちゃって」
初江「いまから、隣のお家で料理を教わることにしたの。昨日あった、勇作って子と小雪ちゃんのお父さん」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ