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パパはかわら版

第3章 パパはかわら版B

初江「でも、それもつらいね。お母さんがいなくなったってどこへ行ったの。探さなくていいの」
幸江「うちのお母さん、奔放だから、放っておくしかないの。ただ、私は平気なの。世間を気にしないで、自由に生きるというのは、私は好き。私もそうしたいし、だから、お母さんがそうしているのは、かまわない」
初江「へえ、私のお母さんがそんなだったら、とてもじゃないけど、私は耐えられない。幸江ちゃんは変わっているよ」
幸江「そうかな」
良江「でも、そんなのおかしいと思います。子供をおいて、どっかいっちゃうなんて、どうせ男でしょう。私のお母さんだったら、絶対そんなことはありませんね」
初江「あんたのお母さんの話は、もういいよ。聞き飽きた。どれだけ、立派なお母さんか知らないけれど、結局パパに騙された口じゃない」
良江「初江さん。私のお母さんは、パパに騙されてなんかいないと思います。私のお母さんは、お父さんと一緒に暮らすのを待っていただけだと思います」
初江「だから、そういったのを騙されたって言うのよ。大体、何であちこちに子供がいるのよ。それを説明しなさいよ」
良江「まだ、誰がお父さんの子供で、そうじゃないのか、分からないじゃないですか」
初江「でも、それは、あなたのお母さんとパパが一緒に暮らしてなかった理由にはなっていないわね」

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