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パパはかわら版

第3章 パパはかわら版B

橋龍は、版説をして、飲みに行くことにした。今日は、子供もいなくなって、何に気兼ねすることもない。いつもの飲み屋に出かけた。

亭主「ああ、橋龍さん、いらっしゃいませ」
橋龍「今日も、寒いね。熱燗」
亭主「はい、ありがとうございます」
橋龍「最近はどうだい」
亭主「うちは、いつも通りですが、寒いよりはもう少し暖かくなった方が」
橋龍「そりゃ、そうだね」
亭主「きょうは、どうしますか。新しい子も入っていますよ」
橋龍「ああ、そう、それじゃ頼むよ」
亭主「はい、分かりました」

亭主が呼んだのは、京子という女中だった。もちろん、ここは、美人揃いで人気のあるところなのだが、その中でも一番上質の口ではないかと思われるぐらいだった。どこかのお嬢様ではないのかというぐらいの、上品さのようなものを感じた。

京子「いらっしゃいませ」
橋龍「へえ、君は、きれいだね。この店では一番だね」
京子「そんなことは、ありませんよ。はい、どうぞ」
橋龍「ありがとう。君みたいな娘がこんなところで働いているなんて、ちょっと信じられないなあ」

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