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弥生「こんにちは」
初江「はい、誰ですか」
弥生「そう、あなた達は、橋龍さんの親戚の子でしょ」
初江「、、ええ、まあ、、」
幸江「どうしたの、、、あれ、どちらさまですか」
弥生「私は、橋龍さんのしりあいのものです」
幸江「知り合い、、、というと」
弥生「そうね、どういったらいいかしら」
初江「女ってこと」
弥生「ははは、はっきりいうわね。どうかしら、そういう相手は、私の他にいるんじゃないかしら。ああ、そうそう、これをどうぞ。吉屋の羊羹」
幸江「ええ、あの吉屋の。ほんとうにありがとうございます」
良江「どうしたんですか。お客さんですか」
幸江「そう、お父さんの知り合いの方。吉屋の羊羹もらったの」
良江「ええ、ほんとうに。私、一度は食べてみたかったんです。生きてる間に」
弥生「それはよかった」
良江「ありがとうございます」
幸江「えーと、これを届けてくれただけですか」
弥生「いやいや、それはそうなんだけど、少し上がらせてくれる。橋龍さんが帰ってくるまで待たせてよ」
幸江「そうですよね、、、ははは、どうぞどうぞ」
弥生「あそう。それじゃ、おじゃましますよ」
幸江「すみませんね」
弥生「え、なにが」
幸江「ああ、羊羹だけ置いてけみたいに聞こえたかなあと思って」
弥生「んん、そんなことないよ。あなた達も、私が突然来て驚いたんでしょ」
幸江「そうなんです。ちょっと、どうしていいか分からなくなってしまいました」
弥生「ここは、あまり人がこないものね」
幸江「そうですね。酒屋さんとか、店屋物の配達ぐらいです。お父さんは、あまり家にはよその人を入れたくないみたいですね。そんなこともいってました」
弥生「あれ、今、お父さんていわなかった」
幸江「あ、そういいました。おじさんですよ。おじさん」
弥生「そうよね」