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ショタコイ

第1章 追憶



先ほどから継続している、マサキの内面が見えない作り笑いに対して、彩は、ついに嫌気が指してくる。


「もう、帰る。」


「あ、待って!」


立ち上がろうとする彩の腕を掴んで、マサキは一枚のメモ用紙を彩に渡す。


「お兄さんから預かってきた」


彩は、メモ用紙をギュッと握りしめ、そして近くにいた友達に


「ごめん、なんか頭痛がするから帰るね。」


と伝えた。


嘘ではなかった。


彩は、今、強い頭痛に襲われていた。


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