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ショタコイ

第2章 ああ、懐かしい彼を想う。


“ユウくんのように”というより、ユウくんそのものである。と、彩は目が眩んでしまったのだ。


彩にとって、“ユウくん”という存在は、崇高で輝いた、幼い頃の自分の神様だった。


彩は、早くたどり着かなければならない場所に、すぐ近くまで来ていた。


しかし、彩は少年と出会い、向き合うことを恐れた。


「お姉さん…」


「なあに?」


気づけば、彩は少年の背中に手を回していた。


まだ華奢で小さな背中を、彩の細く柔らかな腕はすっぽりと、ぎゅうっと締める。


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