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ショタコイ

第3章 さらば、かって愛した人よ。



彩は、その日から“由”と暮らし始めた。


それは、奇妙な共同生活だった。


由には、昼間、ランドセルを背負って、小学校に行く義務があった。


彩は、大学に行って、単位を取らなければならなかった。


彩に言われて、由は彩の部屋にランドセルと教科書の全てを持って来た。


「薄いねぇ…」


彩が、由の使う教科書の厚みを指で測る。


「やーい、ユトリ」


彩がそうからかうと、由は苦笑しながら、


「彩さんに言われたくないよ」


と口を尖らせた。



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