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ショタコイ

第4章 手を伸ばせば、光に届きそうな心地だけ残った。

母にまとわりつく、香水とは違う異様な匂いに、幼い由は顔をしかめたものだった。


しかし、綺麗に着飾る母の姿が、由は大好きだった。


日に日に美しくなる母。


美しくなればなるほど、父の死のショックから立ち直っていくように見えた。


数ヶ月ぶりに声を上げて笑う母の姿を見て、小学2年生だった由は、心の底から安心した。


そして、由が小学4生の夏、母が再婚した。


相手は無職だったが、親が土地を所有している関係とかなんとかで、金に困ることはないようだった。


はじめのうちは。

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