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ショタコイ

第4章 手を伸ばせば、光に届きそうな心地だけ残った。



最初に対面したときも、一緒に暮らしはじめても、男は、由にまるで興味が無さそうだった。


「おう」

「どうも」


ただそれだけの言葉を1日に数回かわす程度。


母と新しい父親に違和感を抱きながら、次第に母親に対する情が消えていくのを由は感じた。


今まで、当たり前のように自分の中にあった、母への愛が、まるで初めからなかったかのように消えていったのだ。


男も、母も、由も何一つ不満を言わない、でも満たされない日々を過ごしていたある日。


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