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ショタコイ

第1章 追憶

冗談めかして、彩はケイタから半歩離れる。


内心、彩はケイタに対して軽蔑的な感情を抱いていた。


「いやー、いつもはもうちょい強引だよ!」


そう茶化しながらも、ケイタは彩の顔から目を離さない。



ニカッと、歯を見せたケイタの愛くるしい笑顔に対して、ただ不快感が募るばかりの彩。


それでも、彩は上手に建前を作り、場の雰囲気を壊さまいと、可愛らしく口を尖らせたり、むくれたりなどして、くるくると表情を変える。


「ケイタくんって、軽そうだね~」


馴れ馴れしく肩を触ってこようとするケイタを、やんわりとあしらい、再びグラスに口を付けた時だった。

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