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ショタコイ

第1章 追憶


「ああっ!思い出した!」


突然ケイタが目を見張って、叫ぶ。


「どーしたの?」


ついに彩は、作り笑いを歪ませる。


「瀬川っしょ!?」


「…え?うん…」


自分の名字を言い当てられた彩は、少々たじろぐ。


「俺、中学が一緒だった、山田だよ!」


山田圭太。


中学時代、クラスでカリスマ的存在の少年だった。


彩は、思いがけない知人との再会を、喜ばしく思うことができなかった。


愛想よく苦笑いしながら、


「あぁー、山田クンね…」


とだけ言った。


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