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ショタコイ

第4章 手を伸ばせば、光に届きそうな心地だけ残った。



目がプックリと腫れ、血液の流れが眼球で分かるほど、充血したこともあった。


目を見張るほど首を絞められたこともあった。


水が鼻の中に入り、鼻孔のずっと奥の、目の付け根の辺りがツーンと痛むこともあった。


痣が、いつの間にかただれていたこともあった。


煙草を指と指の間に、一つ一つ押し付けられたこともあった。


きっと、母は気づいていただろう。


しかし、次第に母は由と目を合わせることもなくなった。


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