鳴宮くんは悪い子‼
第2章 屋上で。
「って‼おい、あんた…」
「動かないで。余計痛いよ?」
顔が熱い。
風が蒸すからかな…?
「はい、消毒完了。絆創膏は生憎持ち歩いてないから、自分で貼ってね」
数分、顔を拭いてあげた。
眼鏡外してって言ったのに、凄く拒まれた。
「…やっぱり、いい度胸だな…」
ふっと笑った眼鏡男子は、自分の頭をくしゃくしゃっと掻き、口角を上げた。
「…またな」
袋の中に血の付いたおしぼりを入れ、こっそり捨てようとした私に、眼鏡男子はそう言った。
…またな?
変な人。
同じクラスだっけ?
いやいや。
だからホワイトリストに載ってなかったんだから。
誰だよ、あの変人イケメン眼鏡。
私は疑問を浮かべながら、屋上から去った。
キーンコーンカーンコーン
「あ、お昼食べてないっ」