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二度目の恋

第2章 臆病な自分と、優しい彼と

それに…和也は年下。28の彼が31才の自分に好意があるとも思えなかった。


そんなとき、送ってもらった帰り道の車中で


「…俺、かなみさんの彼氏になってもいいかな?」


と、告白された。


突然過ぎて、一瞬頭がパニックになる。

マル君が、私の…彼氏になりたい…


「…わ、わた…」


話そうとした瞬間


「…年上に本気になる訳ないだろ。本命が自分だと思ったの」


思い出したくないセリフが蘇る。


「…」

言い掛けた言葉を飲み込んで、かなみはうつむいて黙り込んでしまった。


「…俺じゃ…ダメか?」


膝に置かれたかなみの手に和也の手が重なる。


ダメなんかじゃない。嬉しいのに…。


何も言えない自分がいる。



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