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二度目の恋

第2章 臆病な自分と、優しい彼と

「…ご、ごめんね。私、何言ってるんだろ。ゆっくり好きになるって…ねぇ。」

窓の方へ体をむけた。既に泣き出す寸前のかなみの顔が窓に写る。


「…失礼だよね、私って本-」


本当に、と言いかけたかなみを和也が抱き締めた。


「ま、マル君…?」

「…ゆっくりでもいい」


抱き締めたまま、和也は続ける。


「…ゆっくりでも、俺を好きになってくれたら、それでいい」


和也はそう言うと、抱き締めた腕を緩め、かなみを自分の方へ向かせる。


「…焦らないからさ、俺」


かなみの目尻に溜まった涙を親指で拭った。


「…マル君…」


「…一応、俺が彼氏って思って…いい?」


和也の問いかけにかなみは小さく肯いた。

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