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二度目の恋

第2章 臆病な自分と、優しい彼と

…それから1年近く。

普通のカップルの様にデートを重ねて、草野球チームの中でも既に公認のカップルの扱い。


ゆっくり…と言う言葉通り、手をつないだりはするものの、今時の学生でもあり得ない程のプラトニックな仲。


かなみの気持ちを尊重しているのか和也が気持ちを押しつけることは一度もなかった。


「…大宮みたいな奴ばかりじゃないよ」

かおるの言葉を思い出す。


それもそうだろう。和也や草野球チームのメンバーと接して、男性に対する恐怖心も無くなった。


2年前、元彼である 大宮に振られた。


二股がわかり、問い詰めた時言われたのが


「…おまえ、自分が本命だと思ったの?」


だった。恋人だと思ったのはかなみだけで、大宮にはただのセフレでしかなかった。


仕事はなんとかこなしていたものの、毎日を無気力に過ごしている日々が続いた。


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